他の治療法との比較

歯がなくなった時の治療法の選択と比較

歯科医師は自分の歯がなくなった時にどの治療を選択するのか

歯がなくなった時の選択としては、「何もせず放置する」「ブリッジにする」「入れ歯にする」「インプラント治療」の4つがあります。

放置する場合

歯が抜けたまま放置すると咬みあわせが変わり、その歯が抜けた空間に隣の歯が酔って来たり、かみ合わない対合する歯が伸びてきたりします。また、かみ合わせの異常から、顎の関節に痛みなどの不具合を生じるようになります。

ブリッジにする場合

メリット

  • 最も一般的な処理である保険診療
  • 短期間で治療が終わる
  • 機能・審美・形態回復ができる
  • 骨と軟組織に大きく依存しない
  • 歯が歯根膜の感覚をもつ

デメリット

  • 悪くもない隣在歯の切削を要する
  • 生存率でみると問題なく使える期間が10~15年と短い
  • 削ることにより支台歯が虫歯になったり、歯周病になる可能性が高い
  • 歯がなくなった部分の下に食物などが入り、不衛生で、口臭の原因にもなる

ブリッジが問題なく使える期間は50%の症例で10年と案外短い。

ブリッジの支台歯(土台の歯)は10年で8-12% 14年後で30%がむし歯で抜かざるを得なくなります。【Shugars Da et al. 1998】

ブリッジの支台歯(15%)は、単独の被せ物(3%)である単冠の5倍、虫歯になりやすいとの報告があります。【Creugers NH et al. 1994】

インプラントの隣の歯は2%しか喪失していませんが、ブリッジの支台歯は5年で7%の歯が喪失します。ブリッジの方が3.5倍抜かざるを得なくなる可能性が高いといえます。

クラウンブリッジの生存率は、装着後12年以上経過すると急速に低下し、15年で約1/3が、20年で約1/2が機能しなくなる。【日本補綴歯科学会第115回学術大会 矢谷博文】

入れ歯・義歯にする場合

メリット

  • 衛生状態を良好に保ちやすい(きちんと手入れした場合)
  • 審美的な軟組織回復が得やすい
  • 歯だけでなく頬のふくらみなども戻る
  • ほとんど歯を削らない
  • 安価な保険適応で最も一般的な処理である保険診療

デメリット

  • 複雑な維持装置が必要で口の中で違和感が強い → 食物の残渣や歯石
  • 入れ歯が粘膜に合わずに動く
  • 発音がおかしくなる等の問題が生じやすい
  • 入れ歯の針金がかかる歯が抜かないといけなくなり確率が高い(44%−10y)
  • 精神的に入れ歯ということで負い目を負うことがある。
インプラントにする場合

メリット

  • 天然歯のように顎の骨に固定するので、比較的違和感がなく固いものを噛むことができるようになる
  • 隣の歯を削る必要がないため、他の歯に負担をかけない
  • クラウンブリッジタイプにおいては見た目が天然歯に近い

デメリット

  • 治療期間が長い場合がある
  • 歯槽骨を切削する必要があり、外科的侵襲が裂けられない。ただし、無切開手術や進数の少ない手術が主流になってきている
  • 全身疾患がある場合には治療できない場合がある
  • 日本にておいては自由診療(保険外診療)となるので、治療費がかかる
インプラント治療とは

インプラントとは、体の内に埋め込む医療機器や材料の総称です。心臓のペースメーカー、人工関節、美容成形の目的で体内に埋め込むシリコン材料等も、いずれも広義のインプラントになります。

歯が無くなった場合に、顎骨に埋め込む人工歯根もインプラントの一つであり、正確には歯科インプラント(デンタルインプラント)と呼ばれます。この顎の骨に埋めたインプラント体に人工歯を固定することで歯と同じように機能します。

インプラントの概要

人工歯根であるインプラント体を手術により顎骨に埋め込み、インプラント体が骨の結合(オッセオインテグレーション)するのを下顎で約3か月、上顎で約4か月、通常6週間から6ヶ月間、インプラント体と骨が結合するのを待ち、その上に人工の歯冠である上部構造と呼ばれる一般的な歯の部分ををスクリューもしくはセメントなどで装着する一連の治療を、インプラント治療と呼ぶ。

欠損した歯の隣の歯を削らないといけないブリッジや取り外さないといけない入れ歯(有床義歯)と比較して天然歯の状態により近い機能・形態の回復が得られることが特徴である。

人工歯根であるインプラント体の材料は、現在ではチタンが多く使われ、その表面に様々なコーティングが施される。

インプラント治療成績

現在デンタルインプラントの10年生存率はシステム、患者の年齢などにより左右されるがおおむね90%以上となっています。

インプラント治療施設に来院する患者さんは歯周病などの影響が顕在化する40代-50代がおおいが、高齢者に関しても多くの患者さんが手術を受けておられます。

インプラントの構造

インプラント体の構造は、顎骨に埋めるフィクスチャー部被せ物の支台となるアバットメントの二つからなる。

課題

医師による技術差

歯科医師の手術の技術、経験、経過観察などのレベル差が大きく、治療正式なども大きく異なる。

インプラントと天然歯の違い

歯の周囲にある粘膜は歯肉と呼ばれていますが、インプラントの周囲は瘢痕組織(はんこんそしき:傷跡が線維化した組織。これが過剰に増殖したものがケロイドです)になります。インプラントは瘢痕組織に植立するため、歯肉とは少し違う特徴があり、インプラント周囲の歯肉はインプラント周囲粘膜と呼ばれます。

歯と歯肉は接合上皮(1mmの上皮付着)と歯肉線維(1~1.5mmの線維性付着)により結合していますが、インプラントと周囲粘膜は接合上皮と骨面までに約1mm幅の結合組織(インプラントとは平行に走行しており、結合していません)により接しています。また、インプラントで線維芽細胞が少ないということは、感染に対する抵抗力が小さいことになります。

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